I Love Rally

“勝った人”だけを見ていてはもったいない【 I LOVE RALLY アイラブラリー No.116 文:エンピツ舎 あめかよ】

2026.06.29

過酷なグラベルラリーとして知られる WRC EKO Acropolis Rally Greece 2026 がこの週末に開催された。荒れた路面はパンクやトラブルのリスクも高く、最終日まで順位が動く目の離せない一戦に。そんな“神々のラリー”を制したのは、ベテランのセバスチャン・オジェ/ヴァンサン・ランデ組だった。

しかも今回は、ただ勝っただけではない。総合優勝に加え、日曜日だけの順位、そして最後のウルフ・パワーステージでもトップとなり“フルポイント”を獲得。勝負どころで圧巻の強さを見せた。

ここで、あらためてWRCのポイントシステムをおさらい。総合優勝が最も重要ではあるが、WRCは「1位になればそれで終わり」という競技ではない。総合順位の上位10クルーには、25、17、15、12、10、8、6、4、2、1点が与えられる。さらに現在のWRCでは、「日曜日だけの順位」と、最終ステージである「パワーステージ」にポイントがつく。日曜日の合計タイムで上位5クルーに5点から1点、パワーステージでも同じく上位5クルーに5点から1点が加算される。

だから、土曜日までにデイリタイアとなっていても、マシンが安全に走行できる状態であれば翌日に再出走できる。もちろん失ったタイムは戻らないが、日曜日だけのポイントを狙うチャンスは残される。

だからこそ、ラリーは最後の1本まで緊張感が続く。見ている側としては、勢いそのままに突っ走ってほしいと思う時もある。しかし、タイム差や選手権ポイントを考えれば、無理に攻めるよりも確実にゴールすることが優先される場面もある。攻める勇気と、我慢する判断。その両方がシーズンを戦ううえで重要になる。

「誰が勝ったか」だけでなく、「どこでポイントを積み重ねたか」に注目すると、WRCの見え方はさらに面白くなる。

「FORUM8 WRC2 Most Stage Wins Award」は2026シーズンも継続!

FIA 世界ラリー選手権WRC

Photo:©︎ Redbull Contents Pool

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